小太郎のTCG雑記

名古屋でTCGをやっている小太郎というものです。趣味でやっているカードゲーム(主にMtG、ウィクロス、Z/X)と名古屋に関することをテキトーに書いていこうと思います。

今あるマナー・ルールはいつから始まったのか(鉄道編)

先日、私の知り合いの方がツイートをして少し反響がありました

 

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エスカレータで歩くのは確かに危険です

しかし昔はその危険性を認識されることがなく、いつの間にか危ない習慣ができてしまっていました

これを考えるうちに「今あるマナーと呼べるものはいつ頃からあるのだろう?」と考えるようになり、気になったので調べてみました

 

エスカレータの片側あけ

日本における片側あけの起源は、大きく2説あるようです

 

1 1967年阪急梅田駅が現在の場所に移転したが、高層化によりエスカレータが長くなってしまった。エスカレータの利用状況を調べたところ右利きの人が右側を持って立つ人が多かったため、左側をあける習慣が広まってしまった

 

2 1970年大阪万博にて世界中から来場する人のため、世界でも多かった左側をあけるルールが設定され、万博後も残ってしまった

 

どちらにせよ、日本では1960〜70年に設定された習慣のようです

ちなみに世界初のエスカレータの片側あけの習慣というのははっきりしておらず、一説によると1944年にロンドンの地下鉄駅で混雑緩和のために始まったとされています

しかし現在日本ではエスカレータ協会などが歩くことの危険性を強く指摘しており、この誤った習慣は徐々になくなっていくといいですね

 

 

・携帯の使用禁止

日本で初めて携帯電話が登場したのは1985年でしたが、この頃はそこまで普及していませんでした

日本で携帯電話が急速に普及し始めるのは1990年台後半になります

この頃になると各鉄道会社は利用者からの「携帯電話で通話している人の声がうるさい」と苦情が多く寄せられるようになり、各社とも対応に苦慮していたそうですが、各社によって対応が分かれていました

例えば東急では「偶数号車は電源オフ、奇数号車はマナーモード」というような対応を取っていたそうです

2003年に関東のJRと大手私鉄17社が「優先席では電源オフ、車内ではマナーモード」という一致した対応を取ることになり、それが全国に波及して今日まで続いています

 

2013年には「優先席では混雑時電源オフ」に変わっていますが、これは携帯電話を使用することで発生する電波がペースメーカーに影響を与えることが少ない、と結果が出たことによります

ただ個人的にはうるさい会話より静かな通話の方が禁止されることに大きく違和感があるので、そこらへんを考えて頂きたいですね

うるさくするなら会話も遠慮してほしいです

 

 

・飲酒、飲食

これよく言われることですが、実は各鉄道会社とも飲食を全面禁止しているところはありません

例えば名古屋ではこんな感じになっています

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基本的にはやめてほしいけど、体調管理とかあるから仕方ない時は仕方ないよね〜ってことですね

長距離列車や特急列車、新幹線は駅弁を車内で売ってますし、食べている人も一定数いますので、マナー的には通勤電車などに限るのでしょうか

これに関しては調べても明確な答えはでてきませんでした…

 

ただ歴史を紐解くと、国鉄の大昔の時代は今と比べて列車の速度が非常に遅く、移動が長時間になるため飲食が認められていました

1958年ですら東京大阪間は7時間、1900年初頭になると青森東京間は1日かかっていました

飲酒についても、「喫煙と違いそれ自体が迷惑行為になるわけではないため、飲酒をする場所の制限は考えていない」とする鉄道会社もあります

まあ確かに飲酒自体は問題ないですからね、臭いさえしなければ…

 

 

・化粧

車内で化粧するのはみっともないし、混雑時は危ないのでやめてほしいですが、この化粧のマナー違反についてはかなり歴史がありました

1935年なんと戦前に電車内での化粧に関して苦言を呈する新聞記事もあります

最も頻繁に記事に出てくるのは1980〜90年台です

 

ちなみに電車内でのマナー違反だと思う行動は?というアンケートにおいて、化粧は2009年の6位を最後に順位を下げ続けており、一定の市民権を得てしまったのかもしれませんね

 

 

・禁煙

先日、車内で喫煙していたキチガ○を注意した勇気ある高校生が暴行され重傷を負うという痛ましい事件がありました

車内での禁煙はいつからだったのでしょう?

実は意外と最近でした

 

まず、禁煙車が登場したのは1976年のことです

この時は新幹線のこだま号、かつ16号車のみの禁煙でした

同時期にバス会社でも禁煙が始まります

つまりそれ以前は「車内で喫煙する」ことは当たり前だったのです

 

その後、1996年には禁煙車10両体制となり、1999年にはJALANAが全面禁煙を発表します

2003年にはWHOが受動喫煙に関する条約を採択し、日本でも健康増進法が施行されたことで禁煙化に拍車がかかります

2011年にはタクシーが全面禁煙となり、2019年には喫煙車両のついている新幹線が引退したことで、新幹線でも全面禁煙となりました

 

ちなみに1976年の男性喫煙率は75%、この状況で禁煙車を作ることはかなり勇気がいることだったと思います

国鉄には敬意を払いたいと思います

 

 

何か他に気になるマナー違反を見つけたら追加していきます

ありがとうございました